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ブログ2025.02.02
【CEOインタビュー vol.2】なぜミッションとビジョンが重要か?
- #ci-vi-development
- #copywriting
「伝え方を変えれば、世界は変えられる。」
情熱を持って取り組んでいる仕事が、なかなか 世の中に伝わらない。人を幸せにし、世の中を良くするために生まれたサービスやプロダクトが、日の目を見ないまま消えていく。そんな現状を変え、もっと世の中の素晴らしい夢や情熱が続く世界へ。私たちは、世の中のあらゆる “伝え方”を変える事で、世界をよりよく変えていく 。
こうした思いから、「伝え方」を革新し、より良い未来を創ることを目指すコミュニケーションテックカンパニー「NOBU Planning(ノブプランニング)」を率いる鈴木宣彦が、大手広告代理店での豊富な経験とスタートアップ経営の知見を活かし、広告クリエイティブに関する多様なテーマについて自身の考えをわかりやすく言語化していく企画「CEOインタビュー 」。
第2回のテーマは “ ミッション ” と “ ビジョン ” 。ノブプランニングCEOの鈴木がスタートアップこそ、ミッションとビジョンが重要だと語る理由について深掘りします。
松平:スタートアップの初期段階では、リソースが限られている中でミッションやビジョンをしっかりと設定する必要があるのでしょうか。事業内容も頻繁に変化しますし、そういったものを考えるのは時間や投資の無駄になるのでは、とも思います。
鈴木:おっしゃるとおり、スタートアップの初期段階では事業がピボットを繰り返したり、創業当時のメンバーが辞めたりと、変化が避けられません。しかし、それでもミッションやビジョンを設定することは非常に重要です。
理由としては、ミッションは「なぜ創業したのか」という原点を示すものだからです。この原点は、どれだけ事業内容が変わろうとも基本的には変わらない核となるもので、創業者やチームが迷ったときに立ち返る指針となります。原点がはっきりしていないと、仲間や投資家を巻き込む力が弱くなり、チームの方向性がぶれてしまうリスクがあります。
松平:具体的には、何から始めればいいのでしょうか。初めての経営者にとっては、どこから手をつけていいか分からないというのが正直なところです。
鈴木:まず最初にやるべきことは、自分自身に「なぜこの会社を創業したのか」を問い直すことです。この理由はシンプルで構いません。たとえば、「社長になるのがかっこいいから」「お金持ちになりたいから」といった動機でも、それが本音であれば十分です。
次に、その動機から「どんな未来を実現したいのか」を考えます。これがビジョンになります。例えば、「お金持ちになりたい」が動機であれば、「何をもってお金持ちとするのか」「どの程度の規模の会社を目指すのか」を具体化していきます。これによって、事業の方向性が絞られてきます。
さらに、目指す未来に対して現在の行動がどのように結びつくのかを整理します。「スタート地点」と「ゴール地点」が決まれば、その間のステップが自ずと見えてきます。
松平:とはいえ、自分一人でこういったことを考えるのはとても難しいと感じます。効率的に進められる手法やツールはあるのでしょうか?
鈴木:効率的に進めるためには、まず自分の思いを正直に文章に書き出すことです。この段階では完璧を目指す必要はなく、むしろシンプルで長文でも構いません。その後、それをAIツールや他者の意見を活用してブラッシュアップしていく方法が効果的です。
例えば、最初に「自分の思いを文章に起こす」作業を行い、それをAIに「タイトルをつけるとしたら何か」「15文字以内で要約するとどうなるか」と質問します。また、友人や家族、さらにはターゲットとなる顧客層にその文章を見てもらい、フィードバックを得ることも重要です。
「自分が目指すこと」が他人に伝わらない場合、それはコンセプトの練り直しが必要であるサインです。
松平:ミッションやビジョンをしっかりと持つことで、具体的にどのような影響が期待できますか?特にチームや投資家との関係において教えてください。
鈴木:ミッションやビジョンを明確にすることで、同じ目標を共有できる仲間を集めやすくなります。一方で、曖昧な状態のままだと、価値観や方向性が合わない人を巻き込んでしまい、チームの足並みがそろわなくなるリスクがあります。
たとえば、ワンピースの「海賊王になる」という目標を掲げたルフィの船には、その目標を共有する仲間しか乗りません。同様に、スタートアップでも「どんな未来を目指すのか」を明確にすることで、その思いに共感する人たちを集めることができます。逆に、「特に目標はないけどとりあえず会社をやっています」という状態では、投資家や有能な仲間を引き寄せるのは難しいでしょう。
また、ビジョンは仲間集めだけでなく、投資家選びにも影響を与えます。短期的な利益を求める投資家と長期的なビジョンを共有する投資家の間には、大きな価値観の違いがあります。ミッションやビジョンがはっきりしていることで、投資家側も「この会社の方向性に共感できる」と判断しやすくなるのです。
松平: ミッションやビジョンが事業領域の絞り込みにも影響を与えるのでしょうか?
鈴木: はい、非常に大きな影響を与えます。例えば「車を作りたい」と考えたとき、その背景に「なぜ車を作りたいのか」という動機が必ずあるはずです。それが「エコカーを作りたい」という思いであれば、さらに「電気自動車か水素自動車か」「大量生産かフルオーダーメイドか」といった選択肢が絞り込まれていきます。
また、競合との差別化もミッションやビジョンを基に考えることができます。「他社と何が違うのか」「何を提供したいのか」を明確にすることで、独自性を打ち出すことが可能です。
株式会社NOBU Planningは、TVCM制作と経営者の想いを言語化するコピーライティングを中心に、革新的な広告表現やコアアイデアの企画提案、ブランディング戦略の立案を行っています。また、スタートアップやベンチャー企業、中小企業向けに、月額制サブスクリプション型サービス「KOTODAMA-コトダマ-」を提供し、企業のパートナーとして、事業ワードの策定 / コピーライティングや、WEBムービー制作を安価にサポートしています。
創業者で代表取締役社長CEOの鈴木は、株式会社電通にてコピーライター、CMプランナー、デジタルプランナー、ビジネスプロデューサーを歴任してきました。現在は自身も起業してスタートアップビジネスを立ち上げて事業会社を経営しており、経営視点を取り入れたクリエイティブ提案が可能です。お気軽にお問い合わせください。