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ブログ2024.12.05
パーパスとは?企業経営における重要性
- #all_company
パーパスとは?企業経営における重要性
「パーパス(Purpose)」とは、企業の「存在意義」や「社会的使命」を指し示す言葉です。単なるビジョンや経営理念とは異なり、企業が社会にどのような価値を提供するか、その根本的な理由を表しています。利益追求が主流だったこれまでの経営手法から、近年では社会的課題への貢献や持続可能性を重視する姿勢が求められるようになり、多くの企業がパーパスの策定を行っています。
パーパスが注目される背景
1. 社会や顧客の価値観の変化
現代の消費者や従業員は、企業に対して製品やサービスだけでなく、その存在意義を求めています。特にミレニアル世代やZ世代は、企業が掲げる価値観や社会的な貢献度を重視しており、これがブランド選択や就職先の選定に大きな影響を与えています。
2. SDGsやESGへの対応
国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」や、環境・社会・ガバナンスを重視する「ESG」の概念が広まる中、企業はこれらのテーマに取り組む姿勢を示す必要があります。パーパスは、これらの活動を一貫性のある形で伝える基盤となります。
3. 企業の長期的な競争力の源泉
変化の激しい経済環境の中で、パーパスは企業が長期的に競争力を維持するための指針として機能します。パーパスがしっかりしている企業は、変革に強く、一貫性を持って事業を進めることが可能です。
パーパス策定のメリット
1. 社員のエンゲージメント向上
パーパスを掲げ、それを社内に浸透させることで、社員一人ひとりが「なぜこの仕事をするのか」という意義を感じられるようになります。特に若年層の従業員においては、企業の存在意義への共感が仕事の満足度やパフォーマンスに直結します。
2. ステークホルダーとの信頼構築
パーパスを明確にすることで、顧客や投資家、取引先といったステークホルダーとの信頼関係を構築しやすくなります。SDGsやESGに対応した取り組みを通じて、社会的価値を創出しながら経済的価値を高めることができます。
3. ブランド力の強化
パーパスが明確な企業は、他社との差別化が図りやすくなり、ブランド価値の向上にもつながります。例えば、環境問題に取り組む企業は、環境に配慮する消費者から選ばれやすくなります。
4. 持続可能な成長の実現
パーパスを経営戦略に取り入れることで、短期的な利益追求にとどまらず、長期的な視点での成長を目指すことが可能です。これは、変化の激しい市場環境において企業の安定性を保つための重要な要素となります。
パーパス策定の具体的な手順
ステップ1: 自社の現状分析
まず、企業の現状を客観的に分析します。ここでは、以下のような視点から検討を行います:
- 内部環境の分析:社員の価値観、経営理念、現在の事業モデル
- 外部環境の分析:顧客ニーズ、競合他社の動向、社会課題
- ステークホルダーの期待:顧客、取引先、株主、地域社会からの期待を調査
ステップ2: 社内外のステークホルダーと対話
現場の社員、経営陣、さらには取引先や顧客など、多様なステークホルダーとの対話を通じて、自社の強みや社会的な役割を深掘りします。これにより、パーパスが具体性と実効性を伴ったものになります。
ステップ3: パーパスの言語化
分析と議論を経て明確化したパーパスを、簡潔で覚えやすい言葉としてまとめます。この際、以下のポイントを意識します:
- シンプルさ:誰にでも理解できる表現
- 共感性:感情に訴え、ステークホルダーの心を動かす内容
- 一貫性:経営理念やビジョン・ミッションと矛盾しないこと
ステップ4: 社内外への浸透
パーパスを策定しただけでは効果はありません。社員や顧客にしっかりと伝え、行動につなげるための仕組みが必要です。具体的な手段としては、以下が挙げられます:
- 社内研修やワークショップの実施
- 社内報やイントラネットでの共有
- 広告キャンペーンやプレスリリースを通じた外部発信
ステップ5: 定期的な見直しと改善
社会環境や企業の事業環境が変化する中で、パーパスも見直しが必要です。定期的な評価と調整を行うことで、常に時代に即した存在意義を示すことができます。
パーパスを実践する企業事例
1. ユニリーバ
ユニリーバは「持続可能な生活を日常に」というパーパスを掲げ、プラスチック削減や再生可能エネルギーへの移行など、環境負荷を低減する取り組みを推進しています。また、従業員への意識付けや研修を通じて、社内外でのパーパスの浸透を図っています。
2. パタゴニア
アウトドア用品メーカーのパタゴニアは、「地球環境を救うためにビジネスを行う」という明確なパーパスを持っています。この理念を基に、収益の一部を環境保護団体に寄付するなど、社会課題解決に積極的に取り組んでいます。
3. 花王株式会社
花王は「豊かで快適な生活を支える」というパーパスを掲げ、環境に配慮した製品開発や地域社会との協働プロジェクトを展開しています。リサイクル技術の研究や、プラスチックごみの削減に向けた取り組みが特に評価されています。
パーパスの活用事例:中小企業の成功例
中小企業においてもパーパスを導入する動きが広がっています。たとえば、地方の食品メーカーが「地元の食材で健康を届ける」というパーパスを掲げ、地元農家との協力を強化することで差別化を図るケースがあります。このように、規模に関わらず、自社の強みと社会的使命を結び付けることが可能です。
まとめ
パーパスは、企業が社会で果たすべき役割を明確にし、社員や顧客との強固なつながりを築くための重要なツールです。単なるスローガンではなく、経営戦略の中核として位置づけることで、持続可能な成長を実現できます。これからの時代、パーパスを策定し、それを基にした経営を行うことが、企業の成功における重要な鍵となるでしょう。
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代表取締役社長は、株式会社電通にてコピーライター、CMプランナー、デジタルプランナー、ビジネスプロデューサーを歴任してきました。現在は自身もスタートアップを立ち上げて事業会社を経営しており、経営視点を取り入れたクリエイティブ提案が可能です。